第二回 リニア時代の中部圏の地域づくり

 四日市市民大学で三重大学が提供する21世紀ゼミナールの第2回目講義が平成30年10月3日(水)の18:30~20:30に、じばさん三重4階研修室で行われました。今回の講師は、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの 加藤義人氏です。テーマは「リニア時代の中部圏の地域づくり」です。

・ 日本の経済は、借金がGDP比240%の1200兆円となり、危機的状況になっています。プライマリーバランスでは、社会保障給付が大きく、これが国債の増発に繋がっています。

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・ 一方、GDPは1%内外の成長しか望めません。

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・ 日本の借金がGDP比240%の話は、過去の実績に基づいた数字で、将来の投資であるリニアの効果は入っていません。加藤講師はリニアによる地域経済の嵩上げに期待したいと考えられています。品川-名古屋間は、2027年であと9年後、品川-大阪間は2037年であと19年後。名古屋-大阪間の経済効果はまだ希望的観測の域ですが、品川-名古屋間は、リニアの経済効果約10.7兆円を予測しています。

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・ リニア効果を大きく享受する地域の条件としては、下記2つががあります。
(1) 時間短縮が大きく発現すること。
(2) 産業・経済集積が大きいこと。
四日市市は、産業・経済集積は大きいが、時間短縮効果が十分ではありません。

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・ 名古屋駅のインフラアップとして、
(1) 高速道路ネットワークのリニア結節
(2) 豊田市方面鉄道の高速化
(3) μスカイの増発で、JR線相互乗入れ
(4) リニア接続ライナー
があります。

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・ リニア時代の2時間圏人口は、名古屋が国内最大で国土の大転換が期待できます。但し、自然体では駄目で努力が必要とのことです。

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・ 背後圏人口の増加がもたらすものは、IT産業やロボット産業とのことです。

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                                      以上