第三回 持続可能な発展を実現する生物多様性の条件

 四日市市民大学で三重大学が提供する21世紀ゼミナールの第3回目講義が平成30年11月7日(水)の18:30~20:30に、じばさん三重4階研修室で行われました。今回の講師は、三重大学大学院生物資源学研究科の 前川行幸氏です。テーマは「持続可能な発展を実現する生物多様性の条件」です。

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・生物多様性には、遺伝子多様性、種の多様性、生態系の多様性の3つがあります。遺伝子多様性は十人十色のことであり、種の多様性は多様な生物種のことであり、生態系の多様性は豊かな環境のことです。

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・生物多様性の危機には多くの要因がありますが、いずれも人間の関与が原因となっています。例えば伊勢湾で考えれば、きれいな伊勢湾ではなく、豊かな伊勢湾ということが重要である。事実、伊勢湾の窒素、カリウムの含有量が減少して、プランクトンが減少しつつあると、警告を鳴らされています。

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・また、ある発展途上国の植物から、先進国の科学者が病気の特効薬が発見され大儲けしました。発展途上国はこの恩恵を受けるのでしょうか。現状は先進国が丸儲けの状態にあるようです。

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・この生物多様性の危機を解消する名案はなく、小学校から環境教育の在り方を考えるとか、海の資源は管理すれば永久に使うことができるという再生の考え方を前面に出していくことが重要であると講師は主張されます。また、リサイクルについては、産業廃棄物になるとリサイクルできないという法的規制もあり、課題は山積みの様です。

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・マッチ売りの少女の童話は、マッチは使ったら終わりでした。近年は、例えば沖縄水産高校では、校歌の歌詞に、海の資源は管理すれば永久に使うことができる、という再生産の考えを前面に出しているそうです。

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