金融恐慌と技術革命~歴史に学ぶ

 1月8日の日経新聞の大機小機の中で、金融恐慌の歴史について非常に面白い記事が載っていました。「科学と文化が開花する年」と題するコメントです。皆様の中にもこれを読まれた方も多いと思います。インターネットで検索してみますと、多くのコメンテーターがこの記事を取り上げていました。

 論調は、大不況は1つの時代を終わらせ、次世代の科学技術を開花させて新時代の開幕を促す経済の摂理である。日本経済が生まれ変わる千載一隅のチャンスであるというものです。更には、2009年は不況の中で科学と文化が開花し、新時代の芽が兆す年になると書かれています。金融危機だ、雇用危機だ、消費の危機だとデフレスパイラルに繋がる暗いことの起るなかで、いかがですか、暗い話の中において希望が沸くような文言ではありませんか。

 下の表は記事に書かれていた内容を一覧表にしたものです。明治以降の金融危機の歴史をみたもので135年間の間に大きいと言われる金融危機としては4回の危機がありました。1873年、1907年、1929年、1973年の4回です。そして2008年の今回で5回目です。100年に1度の金融恐慌に相当する1929年の世界恐慌は重要ですので次回にでも取り上げます。そして面白いのは、金融恐慌の後には必ず技術革命がおこり、これによって景気が回復している点です。1873年の時には通信革命が、1907年の時には輸送革命が、1929年の時には素材革命が、1973年の時には情報革命が起こりました。さて、2008年の今回はどのような革命がおこるのでしょうか。私もグリーン革命が起こるのを期待している一人です。

画像の説明

 それから、この表を見て皆さんちょっと、これは何なのだと感じる部分はありませんか。実は、金融恐慌と技術革命の話と同時に、金融恐慌と芸術の面での変化についても言及している点です。私は、芸術については全くのど素人ですので、これについても何故芸術がここに登場するのか少し調べてみました。色々と面白いことが分かりました。その結果も次回以降で紹介します。興味のある方は今後ともお付き合い下さい。



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