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平成28年度海外留学生インターンシップ事業を終えて

◆ はじめに

 平成28年度海外留学生インターンシップ事業(期間:8/22~8/26)は、今年5月10日に三重大学人文学部と北伊勢上野信用金庫の間で締結された相互連携協力協定の一環として行われました。

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 四日市地区での海外留学生インターンシップ自体は2年目であり、四日市市商工農水部商工課からの支援も受けながら進めています。具体的には、四日市市海外人材確保支援事業補助金を活用することになり、製造業に対しては、インターンシップに関わる経費の1/2が補助されます。また、来年からは製造業の他にサービス業もその対象になるようです。

 ここで、人文学部が進める「海外留学生インターンシップ」とキャリア支援センターが進める「インターンシップ」の違いを少し説明しておきます。

 キャリア支援センターの進めるインターンシップ事業では、海外留学生も日本人学生と同様であると見做して進めています。そして、インターンシップを経験することによって、学生は実際の職場での社会人の考え方、仕事の進め方、職場の雰囲気などに触れることができます。

 一方、人文学部が進める「海外留学生インターンシップ」は、単に就職活動の一環ということではなく、教育、文化・伝統も含めたパッケージで提供しています。この様な点を重視している国内の大学は未だ少なく、新しい試みだと考えます。

◆ 海外留学生インターンシップの実施体制

 今年のインターンシップ事業は、下表に示す企業にお世話になりました。製造業では株式会社誠文社さんが、サービス業ではCTYと伊勢新聞社さんの2社が、金融業では北伊勢上野信用金庫に留学生を受け入れて頂けました。

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 また、本インターンシップ事業は、図に示す様に、大学と企業、企業と留学生の間で契約書ベースで実施しており、受け入れる中小企業の方も安心して留学生を受け入れることができますし、大学も安心して留学生を企業に預けることができます。

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◆ 留学生と中小企業とのマッチング

 留学生側と中小企業側のマッチングにおいて、問題となる点を少し挙げてみます。
 
 1つは、製造現場への配属については、人文学部への留学生であったため、希望が少なかったことです。製造現場では、危険防止のため安全靴が必要であるとか、生産現場では臭いが気になるとか、環境が悪いという不満がありました。今後、製造業では、製造現場以外の配置も可能であるということを示して行く必要があります。

 1つは、ホテルの様なサービス業については、希望が少ないという問題でした。これは、ビアガーデンで接客サービス等をさせられたことに対する不満が有るようでした。

 1つは、中小企業では、日本語に堪能な留学生でないと、なかなか受け入れづらいという問題です。ただ、日本企業への就職を希望する留学生であれば、日本語のレベルの高いことは必須条件であると感じました。

 今年のインターンシップではう問題です。ただ、日本企業への就職を希望する留学生であれば、日本語のレベルの高いことは必須条件であると感じました。

 今年のインターンシップでは、人気のある業種としては、旅行社、銀行、放送局、新聞社、企画会社といったものが、留学生の間では好評の様でした。

◆ 留学生の感想

ボク ノウ  伊勢新聞

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 社員の方々と話し合う機会が多くあり、面白かったです。1週間という短い期間での経験ではありましたが、私の人生にとって非常に大切な思い出となりました。最後には、新聞記事の作成までさせて頂き、貴重な経験となりました。


チョウ シ 北伊勢上野信用金庫

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 来年就職活動をやる立場であるので、今回のインターンシップは非常に良い経験となりました。是非日本で就職したいという希望を持っているので、今回の経験は来年の就職活動に向けての励みとなりました。


ジム CTY

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 制作部では、部員の全員の能力が高く、カメラマンを担当したり、天気予報をやったり、なんでもできることに驚きました。仕事中であるにも関わらず、仲間の様な形で対応して頂き、とても嬉しかったです。仕事をするということは、通勤の問題、職場の問題等々、大変であることを実感として味わうことができ、大変役に立ちました。

ダイ ケン 誠文社

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 皆さんが仕事に集中し、責任を持ち、まじめに仕事に対応されているのを見て、感動しました。また、仕事を終えた後の自由時間の過ごし方が、とても楽しそうなので、うらやましく思いました。私もできたら日本に就職したいと考えています。



◆ おわりに

 四日市地区でのインターンシップも今年で2回目でしたが、何とか無事に修了できました。8月30日(火)、人文学部応接室において、プログラムの修了式が行われました。

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 来年は、インターンシップを受け入れて頂く企業を、あらかじめ10社程度登録してもらっておき、そこへ留学生5名程度をマッチングさせるというやり方を検討して行く予定です。

 以下、伊勢新聞と中部経済新聞に掲載された記事を紹介します。

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