地球温暖化を考える(No.9)- 溺れる北極熊

明治以降、金融恐慌の後には必ず技術革命が起こってきました。そして、直近の2008年金融恐慌の後に起こるであろう技術革命はグリーン革命であり、環境・エネルギーが大きく関与することも予想できます。今回より、環境・エネルギー問題と密接に関わる地球温暖化の問題を少し考えてみたいと思います。

地球温暖化の問題を語る時に挙げなければならない重要な人物は、アル・ゴア元アメリカ合衆国副大統領です。彼は、2000年のジョージ・ブッシュに敗北した大統領選挙後、地球温暖化についてのスライドを見せながらの講演活動に傾注したのでした。2005年に「不都合な真実・An Inconvenient Truth」を出版し、2006年には映画にもなりました。そして、2007年にはノーベル平和賞を受賞しました。

北極グマ

本や映画の中で、過去の豊富な気象データや温暖化の影響を受けて衝撃的に変化した自然のフィルムを数多く使いながら、この問題を直視しました。政府の姿勢を批判し、人々が生活の中で環境を守る努力を続けることの重要性を訴えています。

しかし、内容について、事実誤認やデータを誇大化し、「センセーショナリズムに走っている」等の批判があり、イギリスでは法廷騒動にまで発展しました。同作を学校で公開しようとしたところ、政治的活動であるとして保護者から告訴され、裁判所が「9ケ所事実誤認している場所がある」として、是正措置をとるようにといった判決が出されました。ただし、地球温暖化については問題提起した「不都合な真実」のメッセージそのものは妥当であるとして、保護者による「上映差し止め」の請求は退けました。

この事実誤認をしている部分に焦点を当てて、少し皆さんと一緒に地球温暖化の問題を考えて行きたいと思います。これからもお付き合い下さい。   伊藤



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