新世界秩序への誘い(その15)-永世中立国スイスを操るロスチャイルド

 スイスは永世中立国の立場を保持していると言われます。しかしながら、スイスは立派な軍隊を持ち、国連にも派遣しており、どうして中立の立場を保持していると言えるのでしょうか。永世中立国とは一体どの様なものなのかを調べてみました。

 また、各国の金持ちがスイスの銀行にお金を貯めて、マネーロンダリングの様なことを行っていると言われます。この辺は、ロスチャイルドが絡んでいると考えられますので、マネーロンダリングについても少し調べてみました。

 今回はこの2点に着目して進めます。

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永世中立国とは

 スイスは1815年のウィーン会議で「永世中立国」となりました(下図参照)。その時の経緯は次の様なものです。

 スイスはもともと革命フランスの庇護下で、国家が国民全体に所有され君主が存在しない国家、すなわち共和国となり、さらにそれが崩壊後は諸州から成る連合体を形成し、半独立状態にありました。

 当時のヨーロッパは君主国か共和国かに大きく2つに分かれており、君主が存在する国家は王国または帝国と呼ばれ、その代表がローマ帝国です。一方、君主が存在しない国家は共和国と呼ばれ、その代表がフランス共和国です。

 1814年にフランス戦役が始まるのに際して、イギリスは背後を固めるために、スイス諸州が新しい憲法を承認して独立し、中立化するように働きかけたのです。この動きにより、スイスはナポレオンの影響から離れて、1815年のワーテルローのわずか6日前に同盟軍側に正式に加入しました。結果的にスイスは戦勝国側に立ち、対フランス戦に加わってもいて、ウィーン会議では、各独立諸国の連合体だったスイスは、1つの連邦となることが認められ、ついでに永世中立国となりました。

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 ナポレオン戦争の後のこの時代、フリーメイソンの極左セクトの位置付けにあったイルミナチは、このスイスのことをどう考えていたのでしょうか。イルミナチはヨーロッパの国々は戦いに疲れていると思っていました。従って、イルミナチとしても、スイスが連合体さらには連邦を作ることに賛成していたと言われています。

 永世中立は、もともとのスイスの願望であり、他から求められたものではありません。この背景には、スイスの国民がドイツ系・フランス系・イタリア系に分かれていて、隣国同士が戦争を起こす度に巻き込まれていたことに起因します。結局のところ、ヨーロッパ1,000年の歴史は、ドイツとフランスとイタリアの抗争であったので、永世中立以外には三列強と距離を置く方法はなかったと言う訳です。

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 スイスは国軍として約4,000名の職業軍人と約210,000の予備役から構成されるスイス軍を有し、有事の際は焦土作戦も辞さない毅然とした国家意思を表明しながら、永世中立国を堅持してきました。ここで戦争における焦土作戦とは、自国領土を侵攻する敵軍に、食料・燃料の補給・休養等の現地調達を不可能とする戦術及び戦略の一種です。自国を敵に乗っ取られるぐらいなら、意図的に国そのものを無くしてしまおうという究極の戦略選択と言えます。

 また、スイスは国際連合平和維持活動(PKO)への参加に積極的で、国外に武装したスイス軍隊を派兵していますが、決して武力行使をせず、PKOでは武器を用いない人道支援に徹しています。

マネーロンダリング

 スイス銀行と言われる銀行(いわゆる大手プライベートバンク)は顧客の情報の守秘義務に関して国際的に有名で、刑事事件が起こっても原則として顧客の情報は外部に漏らしません。このことから、マネーロンダリングの中継地としてしばしばスイス銀行の口座が使われることがあります。この秘密主義の方針は、しばしば世界的な批判の的となっています。

 経済協力開発機構は、スイスに対して資産の出所を確かめる義務を履行するよう勧告しています。また、独裁者の隠し金庫として利用されることもあるため、スイス人の中でも、スイスの名誉を傷つけているという批判があります。有名なところでは、フィリピンのマルコス元大統領や、コンゴのモブツ元大統領、ハイチのデュヴァリエ元大統領などは、国民の財産を強奪して私物化した資金をスイスの銀行に預けていることが分っており、スイスの銀行は彼らの略奪行為に対して共犯性があるという指摘があります。

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 現在は、スイス政府も各国の警察及び金融当局に対して柔軟な対応をしており、犯罪収益金の没収等の処置を行い、当該国に一部返還する動きもあります。但し、法の制定などはまだ不十分であると言われています。

 そもそもスイスの銀行がこの様なマネーロンダリングを始めたのは、スイスは連邦国家となり永世中立国であることを宣言したことに始まります。その連邦国のメンバー国は、彼等の資産をスイス銀行に預けることができる様に取り計らったわけです。

 一方、ヨーロッパでのポストナポレオン国は、ロスチャイルド家から重い借金を背負っていましたので、スイスによって作られた議会は、ロスチャイルド家から指示されることには、命を賭けて守り抜くといったことをやりました。過去200年におけるローマ教皇とテンプル騎士団の関係、それの現代版のように振る舞いました。

 なぜスイスがヨーロッパのアンタッチド銀行としての役割を果たすのか垣間見ることができました。このスイスの銀行は第一次、第二次世界大戦の時も重要な役割を担って来ましたが皆さんどう思われますか。



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