新世界秩序への誘い(その32)…わが故郷地球の運命を考える

 新世界秩序への誘いシリーズでは(その22)以降、秘密結社であるフリーメイスンのオカルト信仰から奇跡の話に入り、奇跡と人間の魂との関係、人間の魂とカオスの繋がり、カオスを説明する不確定性原理、不確定性原理から宇宙の不思議、へと話が展開して来ました。今回は、我々人類が暮らすこの地球に立ち戻り、地球の今後の運命について考えてみたいと思います。

 地球が誕生して約46億年です。宇宙の寿命は150億年と言われていますので、まだ寿命の1/3程度の段階であり、地球はこれからも成長を続けていくはずです。しかし、最近、この成長する地球にも、存続を左右する問題が色々と現れて来ました。私が気になるのは、地球温暖化の問題と人口増加にともなう食物連鎖崩壊の問題です。


地球温暖化の問題

 地球温暖化については、まず国連における気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新の第5次評価報告書では、「気候システム温暖化には疑う余地がない」(確度95%)と結論づけています。そういえば以前には、地球温暖化とは自然の周期的な変動を反映した幻想に過ぎないと言っていた温暖化懐疑論者もいましたが、最近は少なくなったようです。

 一方、地球温暖化の原因については、未だ多くの学者が色々な観点から議論していますので、幾つかを少し紹介します。

 まずは1995年のアル・ゴア著「不都合な真実」の中での地球温暖化についての説明です。

 「人間が膨大な量の二酸化炭素やその他の温室効果ガスを排出していることから、これらのガスを含む大気の薄い層がだんだん厚くなっている。大気の層は厚くなるにつれ、本来ならば大気を抜けて宇宙へと出て行くはずの赤外線放射の多くを逃がさなくなる。その結果、地球の大気や海洋の温度は危険なほど上昇しつつある。これが気候の危機なのである。」というものです。

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 最近、三重大学生物資源学研究科の立花義裕教授は、地球温暖化問題はエネルギーバランスを考える必要があると、主張されています。私もこれにかなり納得しましたので紹介します。

 「まず、前提条件として、あらゆる物質は温度が上昇すると、独自の赤外線を放射するという事実を認識します。そうすると、まず地球に太陽光がやって来ます。この太陽光のエネルギーによって、地球は15℃程度に温められます。そして、それに応じて地球が赤外線を放射します。これを地球が放射する赤外線earth①とします。

 次に、この赤外線earth①が大気圏に存在するCO2ガスの層に当ります。すると、CO2層が熱せられて、CO2独自の赤外線CO2を放射します。この赤外線CO2が再度地球に当り、地球はこれによって温度が数℃上昇し、赤外線earth②を放射します。これで全てのエネルギーバランスが合うということで、この赤外線earth②がまさに地球温暖化の原因であると説明されます。

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 他にも色々な見解があります。

 
 中部大学の武田邦彦教授は、植物の光合成を取り上げます。「植物はCO2を吸収して酸素を吐いているわけで、二酸化炭素が増えることは有り難いことであると考えられる。」と言っておられます。さらに、CO2については「人類が誕生したのが500万年ほど前とされているが、その時のCO2の量は現在の約3倍と計算される。従って、CO2が増えるということは、それは500万年前に戻ることであって、特に大きな問題ではない。」と言われます。

 日本福祉大学の西村一彦教授は、「太陽から地球に降り注ぐ電磁波には、赤外線、可視光、ガンマ線、マイクロ波、電波等があるとします。そして、大気圏には、水蒸気、CO2、酸素・オゾン、メタン、窒素酸化物等が存在し、それぞれの物質がブロックする電磁波の波長範囲は決まっているとします。例えば、波長の非常に短い殺人的な電磁波は、酸素とオゾンでブロックされています。もちろんCO2がブロックする電磁波の波長範囲も決まっています。このように、CO2のブロックする波長範囲はずれないと考えると、CO2の量が多くなっても温暖化には関与しないと考えられる。」というのが西村先生の主張です。また、CO2の量についても「大気中のCO2の量は0.04%で、地球に残っている石油に全部火をつけても、その1/10であるから、非常に僅かである。仮にCO2が増えたとしても問題はなし。」と考えておられます。

人口増加にともなう食物連鎖崩壊の問題

 地球の行く末に大きく関わってくるもう1つの問題が、人口増加に伴う食物連鎖崩壊の問題です。これは宇宙飛行士の毛利衛(モウリマモル)さんが講演会で話されていました。

 毛利さんによれば、「現在世界人口は70億人です。これが2056年には100億人になると試算されていますが、100億人には成り得ないというものです。なぜか、それは人口がこれから増えて行くと、食物連鎖の問題が生じて、反対に人口が大きく減少する事態が起こるというものでした。地球上の植物が激減した時、人類はどう生き延びるかという問題です。

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太陽系外惑星への脱出

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 2013年のクリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」という米映画があります。映画のあらすじは以下です。「地球の環境が加速度的に悪化し、植物の激減と食糧難で人類滅亡の時は迫っていました。そこで、人類は居住可能な新惑星を求めて、宇宙の彼方に調査隊を送り込みます。しかし、探索は上手く行かず、最終的に土星の軌道上にステーションを建設し、ここを新たな人類の棲家とします。

 2017年2月23日の日経新聞に、米航空宇宙局(NASA)が、地球に似た7惑星を39光年先の宇宙で発見したというニュースが掲載されました。みずがめ座の方角に39光年離れた恒星「トラピスト1」の周りに、大きさが地球の0.76~1.13倍の惑星7つが見付かったというものです。

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 トラピスト1は、太陽より暗くて冷たい恒星ですが、惑星はいずれも地球と太陽の距離より数十分の1の近さで周回していますので、惑星は丁度良い温度を保てるそうです。少なくとも3つの惑星は地表に水が液体のまま存在する可能性があると言っています。太陽に相当するトラピスト1は若い星で、太陽が数十億年後に燃え尽きても、10兆年は寿命が残されているため、「生命の進化に十分な時間がある」と推測されています。

 地球脱出ということが将来本当に起こるのでしょうか、皆さんどう思われますか。



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