脱炭素革命(その14)…脱炭素関連投資信託の運用

1. 分散投資の考え方

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 資産運用商品として投資信託を選び、ポートフォリオとして「不動産分野」「金商品分野」「株式分野」の3分野への分散投資という形で運用しています。これら3つの商品は、それぞれの性格が異なるので、その時々の経済状態に合わせて適宜購入しています。

2. 金融商品選択の考え方

 不動産、金、株式といった金融商品は大きく2つに区分されます。それは安全な金融商品とリスクのある金融商品です。私は、安全な金融商品として、投資信託を選択しました。投資信託がなぜ安全資産となるかについては、次の統計理論に基づいています。

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 『投資信託とは、金融の専門家が数百種類の株を選び、セットにして販売するものです。このセットをファンドと称します。個々の株式がバラツキを持っている場合、これらを集めたファンド全体のバラツキは、株式の数が増えれば増えるほど、ある一定値に近づくという統計学上の法則があります。従って、投資信託においては、それに含まれる個々の株式の変動は相殺されてしまうと考えられます。したがって、ファンドは安心できます。』

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3. 金融商品の相互関係と個別の魅力

 株式投資信託とREIT投資信託と金商品投資信託の3つをその時の経済状況に応じて運
用方法を選択します。

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 株式相場は経済が活性化すると大きく上昇します。株式市場とREIT市場は逆相関の関係にありますので、投資家がリスクオンを狙って株式市場に向かう時には、REIT市場はおとなしく、株式市場が反落した時には投資家は安全指向でREIT市場にやって来ると考えます。一方、金相場はドル安となると上昇する関係にあります。

4. 脱炭素、ESG・SDGs関連投資信託の運用

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 投資信託への投資スタンスは、澤上氏の下記モットーが参考になります。それは、「自分のまわりの人々の生活に、現在も、5年先10年先も欠かせないと思える企業の中から好きな会社を選び出しなさい」というものです。ずっと応援していくぞと、腹を固めた上で選ぶのです。もちろん、毎日の生活を通しての観察は欠かせません。本当にその企業が応援し続けるに値する企業であるかどうかは、常時チェックしていきます。その上で、株式市場の暴落を待つのです。株式市場なんて、年に3回~5回は暴落するものです。だから、そこを待って応援買いに入るのです。その時、「下値はどこまでだろうか」とか、「この下げは急だ、もっと下がるのでは」といった相場観を持ち出さないことです。これは絶対に守って下さい。それが長期投資の原点なのです。

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 ちなみに、私はSDGs関連株、脱炭素関連株を選択しています。いずれも自分の専門分野の銘柄であり、将来の日本が掛かっている銘柄と判断しました。

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5. クリーンテック株式ファンド(資産成長型)購入経緯

 2020年8月5日にクリーンテック株式ファンド(資産成長型)を500万円ほど購入しました。購入経緯は下記となります。

(購入日)2021.8.5
(1) 約定単価 14,131円/万口 
(2) 約定数量 3,425,287口
(3) 約定金額 4,840,272円
(4) 手数料 145,208円
(5) 消費税 14,520円
(6) 清算金額 4,858,048円+145,208円+14,520円=5,000,000円
(売却日)2024.3.1
(1) 売却単価 15,582円/万口
(2) 清算金額 5,337,282円
(3) 15,5827,097円×832万口=5,904,704円
(4) 売却益 (15,582円-14,131円)/万口×343万口=497,693円

・ 運用方針は下記の内容でした。「当ファンドは、「地球温暖化対策」、「環境汚染防止」、「廃棄物処理・資源有効利用」、「持続可能性な食糧供給」などのテーマに着目して、これらの分野で優れた技術を有し、その技術を事業化している企業に投資を行います。環境産業は、環境への世界的な関心の高まりに加え、新たなテクノロジーの出現や政府および国際機関による政策的後押しなどによって更なる投資機会が創出されるものと期待されます。」

・ 2021年8月時点では、2022年2月24日のロシアのウクライナ侵攻の前であり、脱炭素は世界における重要課題だと考えられていました。

・ 本ファンドは2020年7月31日に設定されており、1年半で4,000円近く上昇していましたが、まだまだ上昇する気配でしたので購入しました。

・ ところが、2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻により、世の中は脱炭素よりエネルギー安全保障の方が重要課題となり、当ファンドはその後2年ほど低迷を続けることになりました。

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・ 2023年末ごろから、米国株式や日経平均株価が上昇を始めると、当ファンドもそれにつれて上昇を始めました。そこで、2024年3月に15,582円に上昇した時点で売却しました。

・ 売却の決断は、今回は一度上昇を経験して、2度目の上昇であり、ここで売り切らなければなかなか次の上昇は来ないと強く感じた点でした。ほぼ、高値で売ることができました。

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 今回の脱炭素関連投資信託の運用は、直前まで購入していた岡三日本リートオープン(毎月分配型)を売却した直後の投資であり、投資信託への投資としては比較的上手く行ったと思っています。しかし、14,000円という購入単価の問題はもう少し検討すべきであったと感じています。投資信託の運用について皆さんはどう思われますか。
 



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