金価格変動の歴史を追う(その5)…高値の金現物投資の常識とは

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 中東情勢の緊迫もあって国内の金価格は年初に40年前の最高値に迫り、金投資への関心も高まっています。上場投資信託(ETF)による金投資も増えてきましたが、日本人は依然として地金や金貨などの現物投資を好みます。ただ、初心者はどこで、どのように現物を売買すればいいのか戸惑うことが多いようですので、今回のブログでは意外に知られていない現物投資のポイントを押さえておきます。なお、本内容は、2020年2月1日の日経新聞に掲載されたものから引用しています。

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 金ETFとは、金価格に連動するETF(上場投資信託)で、株式投資と同じようにリアルタイムで取引きできるのが特徴です。約50,000円程度から投資可能な銘柄もあります。代表的なETFとしては、
・ 三菱UFJ信託銀行が扱う純金上場信託(金の果実)
・ 野村アセットマネジメントが扱う金価格連動型上場投資信託
などがあります。

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 ETF(Exchange Traded Funds)とは、証券取引所に上場して、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託です。ETFも投資信託もどちらも投資信託ですが、大きな違いは上場しているか上場していないか(証券取引所を通じて取引するかしないか)の違いです。ETFよりも投資信託の方が圧倒的に商品数も種類も多くなっています。例えば、ETFの代表的な商品として「東証株価指数(TOPIX)」に連動するETFがあります。TOPIXとは、東京証券取引所によって表示される東証第一部の全銘柄の動きを反映した株価指数のことです。このTOPIXに連動するETFは、TOPIXの値動きと同じ値動きをするように運用されます。つまり、このEFTを保有することで、TOPIX全体に投資を行なっているのと同じ効果が得られます。
 
 投資信託(Fund)とは、一言で言えば「投資家から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券等などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。

長期保有が基本

 まず、金投資の主眼は資産全体の価値を安定させる効果にあることを知っておく必要があります。金は株や債券と異なった値動きをする傾向が強いと言えます。金利や配当がないにもかかわらず、各国の年金基金が運用資産に金を組み込むようになったのはそのためです。長期保有が基本になります。

 世界で地政学リスクが高まったり、経済の先行きに不安が増したりすると、金市場に流入するマネーは増えます。また金利が低い程、金利を生まない金の弱みは気にならなくなります。ドル高でも国際価格があまり下がらず、平均値で見れば昨年の国内小売価格が過去最高を記録した背景がこれです。

 では、投資用の金地金や金貨はどこで買えばいいのでしょうか。代表的なのは貴金属地金商と呼ばれる専門販売店です。日本金地金流通協会(東京・千代田区)には田中貴金属工業。石福金属興業、徳力本店といった大手が正会員として加盟し、登録店も全国に計158あります。投資用の地金は5g、10gといった小さなサイズからキロバーと呼ばれる1kgの大きさまで種類が多くあります。投資したい金額に応じて選ぶことができます。

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 金地金や金貨は消費税を加えた価格で売買するので、消費税を別に払う必要はありません。消費税が5%の時代に買った地金も、売却する時は現在の10%の消費税率を加えた価格で買い取って貰えます。ただ、ほとんどの店舗で500g未満の金地金には「バーチャージ」という手数料がかかります。地金商は買い取った地金を溶かして新しい地金にし、それを販売しています。そのために必要な経費がバーチャージです。なぜ傷のない地金まで作り直す必要があるのかは、田中貴金属の加藤リテール部長は「100%信頼できる地金を提供するためには、やはり自社で新しく作らなければならない」と話しています。

 バーチャージは地金商によって差があります。たとえば100gの金地金を買う場合、田中貴金属は1個あたり16,500円、石福金属は1個あたり5,500円と3倍ほどの開きがあります。また、売却時には総重量に応じた手数料が必要です。地金の手数料がどれくらいなのかは、各社のホームページで確かめられます。

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 地金商で地金や金貨を初めて買う時に、初心者がびっくりするのは現金決済であることです。高額でクレジットカードの限度額を超えてしまうことが多いこともありますが、店頭では数百万円、時には千万円を超す量の地金を購入する投資家も札束を持参して買います。

 電話やインターネットによる購入手段もあります。その場合も現金を指定の金融機関口座に振り込みます。地金商が現金決済にこだわる理由には、クレジットカードの不正利用などを防ぐ目的もあるということです。

 大切な金を手元に置きたい日本の投資家の気持ちは良く分ります。ただ、買った地金を自分で保有すれば、盗難というリスクがつきまといます。そのため購入した金を保管してくれる地金商もあります。石福金属はプラチナ・純金積み立ての口座を開設した人を対象に、預かりサービスを提供しています。昨年10月からは、純金積み立ての契約をしなくても預けられるように改めました。

 年会費1,100円と月々の口座維持費220円がかかりますが、銀行で貸金庫を借りるより安く済みそうです。石福金属の小売店で営業を担当する佐藤氏も「預かりサービスを利用する人は増えて来た」と話しています。

厳格な本人確認

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 マネーロンダリング(資金洗浄)や密輸を防ぐ対策として、店頭での本人確認は厳格になっています。購入や売却で店頭を訪れる際には、運転免許証などを持って行く必要があります。

 石福金属は金の密輸対策として、国際的に公認されているものでも海外製の地金の買取を2018年から休止しました。投資家が売却できるのは基本的に同社製の地金、日本金地金流通協会に加盟している他社の地金、住友金属鉱山会社の地金としました。

 一方、田中貴金属では海外製地金の売却も可能です。ただ、同社の地金、または「当日に値決め可能なブランドと認められるもの」以外は減額される可能性もあります。

 初心者は可能であれば現物投資はこの地金商でと決め、その店舗で売買した方が安心感
があるようですが、皆さんはどう思われますか。



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