(その11)…馬野川小水力発電復活プロジェクトニュース

馬野川小水力発電復活プロジェクト

 馬野川小水力発電復活プロジェクトは、民間企業である㈱マツザキ、地元金融機関である北伊勢上野信用金庫、三重大学の三者によるプロジェクトとして、今から5年前の平成25年にスタートしました。その後、平成26年事業性評価、平成27~28年技術開発、平成30年建設工事スタートで現在に至っています。
本プロジェクトの目的は、貴重な水資源からエネルギーを産出し、地域に還元する仕組み作りです。具体的には、伊賀市大山田地区の地域おこしの一環として、(1) 馬野川小水力発電復活事業と、(2) 同地区の温泉復興事業、連携して進め、地方創生の一端を担おうというものです。

プロジェクトの基本構想

 基本構想を図に示しますが、発電事業は、第二創業であるみえ里山エネルギー㈱を発足させて運営します。収益の確保は、中部電力との間での固定価格買取り制度を活用したFIT事業で実現します。地域おこし事業は、一般社団法人を設立して進める計画です。

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金融機関の役割

 金融機関である北伊勢上野信用金庫は、技術開発段階から産学連携活動の一環として関わり、㈱マツザキと三重大学との共同研究のコーディネートの役割を果たしてきました。また、建設工事に際しては、従来のように担保物件を設定して融資する方式ではなく、将来の事業性を評価して融資を行うプロジェクトファイナンス方式を採用し、この部分は日本政策金融公庫と協調して進めています。この後の地域おこし事業においても継続して支援を展開する予定です。

地域おこし事業

 地域おこし事業は、三重大学人文学部と共同での環境教育学習ゾーンを中心に下記の体験ゾーンで展開する予定です。
(1) 馬野川小水力発電所での環境教育学習ゾーン
(2) さるびの温泉での健康リゾートゾーン
(3) ほたる・星空観察ゾーン
(4) 農業体験ゾーン

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 すでに、環境教育学習ゾーンの部分については検討が始まっており、運営会社がFIT事業で得た収益の一部を一般社団法人に寄付し、一般社団法人はその寄付金を基金として、地域おこし活動展開するという考えです。小水力発電は、環境教育という面が大切で、発電小屋へのパネル展示やジオラマ展示を検討しています。



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