三重大学ESD授業「夏休み自由研究教室」




平成29年度 「四日市公害と環境未来館」の活用に関する四日市市と三重大学の協定に基づく事業


             「三重大学 夏休み自由研究教室」事業報告書




【事業概要】

 本事業は、外国人市民の多く在住する四日市市における、多文化共生および日本語学習向上を目的に、平成25年度より三重大学が取り組んできた事業を継承するものです。
 平成27年度より四日市市公害と環境未来館において、幼児・小中学生を対象に夏休み自由研究教室と題し実施しています。

 第三回目となる今回は、1日目に小中向けコース、2日目に幼児コースが行われました。

実施団体:四日市市公害と環境未来館
     (http://www.city.yokkaichi.mie.jp/yokkaichikougai-kankyoumiraikan/
三重大学 人文学部 地域イノベーション研究科 朴研究室(http://park-eco.jp/
共 催:三重大学・四日市市
協 力:中部電力・NPO法人ハートピア三重・北伊勢上野信用金庫

【実施内容】一日目

画像の説明

実施場所:中部電力「川越電力館 テラ46
      (〒510-8587 三重県三重郡川越町大字亀崎新田字朝明87-1)」
日 時:2017年8月9日(水)12:30~16:30
対 象:市内小中学生40名(保護者同伴可)
内 容:中部電力「川越電力館 テラ46」見学バスツアー。
    発電所見学と実験教室によって、電気エネルギーについて学びます。

【実施概要】

 環境未来館入り口横、公園前よりバスに搭乗し、川越電力館「テラ46」へとバスツアーの開始。車中では、中部電力スタッフによるスケジュールや注意事項等の説明がありました。

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 また、朴教授より、挨拶が。「夏休み自由研究教室は二日間に渡って実施されます。初日の今日は火力発電所見学とテラ46での実験教室を行います。明日、この見学で学んだことを壁新聞にします。良い作品をつくりあげてください」。

 火力発電所現地に到着すると、場内見学グループと発電所内見学グループの2グループに分かれて見学スタートです。

 中部電力スタッフによる説明を聞きながら、発電所内をバスで巡回します。最も高い煙突の高さは約200メートル。名古屋ドーム22個分ある場内には、有料の温水プールなどもあるそうです。

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 発電所内では、日本で4番目、世界で8番目の規模を誇るタービン建屋内を見学。水蒸気がタービンの羽を回転させる音が響くため、防音壁がめぐらされています。

 直径75メートルあるLNGタンクは、内部が水筒や魔法瓶のようになっていて、中の温度は一定に保たれています。「このタンク1つをどのくらいで使い切るでしょう?」というクイズ問題も。回答は、1:1週間、2:1年、3:一ヶ月 の3択です。正解は、1の1週間。半数の子どもらが正解していました。

 タービンは16個あり、ニッケルやコバルトでつくられた合計5178枚の羽がついています。それらが秒速60回のスピードで回転し、家庭へと送電される電力を発電します。

 中央制御室には10人のスタッフがおり、3名が24時間2交代制で運転を行っています。だいたいは110万KW以下に抑えられていますが、夏場の14時頃では150万KWを超える場合もあるそうです。

 川越電力館 テラ46 へと移動した一行は、電気実験教室の体験講義を受講しました。

 子どもらは、中部電力の講師による講義を興味深そうに聞き入っていました。「電気の使い道にはどういうものがありますか?」の問いには、「テレビ・エアコン・冷蔵庫・明かり」等と元気良く手を上げる姿も。

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 まずは電気ブランコの実験。各テーブルにコイル・磁石などが置かれていて、電気を入れる人、ブランコを動かす人、計測する人に分かれて行いました。計測器のメーターが動くと、それぞれ歓声が上がっていました。

 次に、手回し発電機によって電気をつくって豆電球を灯し、電気をつくる仕組みについて学びました。回転させるスピードによって発電量はどう違うのか?といったことについて、予想を立ててから行います。子どもらは、興味深そうに実験を行っていました。

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 最後は、自転車発電機の体験です。男の子も女の子も楽しそうにチャレンジしていました。記録は男の子が115W、女の子が105W。掃除機が約1200Wの電力を消費しますから、いかに発電するということがエネルギーを使うのか、身をもって学ぶことができました。



【実施内容】二日目

実施場所:四日市公害と環境未来館  〒510-0075 四日市市安島1丁目3番1
     http://www.city.yokkaichi.mie.jp/yokkaichikougai-kankyoumiraikan/
日 時:2017年8月10日(木)10:30~12:00
対 象:市内より15名の幼児が保護者同伴で参加
内 容:紙芝居「浦島太郎」の読み聞かせの後、童謡「浦島太郎」をみんなで合唱します。
    また子どもたち自身で折り紙による紙芝居づくりを行い、それをもとに、ミニお
    芝居を行いました。
※:巻末に資料有

【実施概要】

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 まずは、NPO法人ハートピア三重の福村氏による紙芝居の読み聞かせ。保育園や幼稚園で聞いたことがあるかもしれませんが、子どもらは興味深そうに聞き入っていました。

 次に、子どもたち自身で、台紙に折り紙を貼り、紙芝居を完成させます。魚の折り紙を作って、それぞれ紙芝居を飾りました。

 そして、自分たちでつくった紙芝居を元にミニお芝居を行います。それぞれ浦島太郎役と乙姫役の希望をつのりました。子どもらは、大人たちが言う台詞を真似して言います。
亀の背中にくっついて皆で会場中を巡る場面では、保護者らが記念撮影にとカメラをむけている様子も。「はい、どうぞ」と乙姫役の子が浦島役の子に渡した小箱には、髭が入っています。

 最後に、みんなで記念撮影です。

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 午後の部では、三重大学 朴研究室の学生も加わり、初日に行われた見学会についての壁新聞づくりが行われました。朴教授が、まず「四日市市は、50、60年前には四日市公害に悩んでいました。企業や行政、市民がいったいとなり綺麗にしました。昨日の中部電力見学会で学んだことを、壁新聞という形でレポートしましょう」と挨拶を行いました。

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 各テーブルでは、子どもらが三重大学の学生のサポートを受けながら、新聞づくりを行っていました。